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2026/02/07
「戦争」、そして 「長期戦に耐えうる継戦」…とは?
高市早苗首相は2025年11月23日、「共同通信加盟社編集局長会議」で講演、「来年、安全保障関連3文書を前倒し改定する」とし「日本が紛争に巻き込まれた場合を想定して継戦能力を高めていかなければならない」と述べた。「継戦能力」とは、弾薬、燃料、装備品を補給・維持し、組織的な戦闘を長期的に継続できる能力とされる。▼[無人機大量運用」など「新しい戦い方」 も
つまり、日本は「専守防衛」だが、「攻撃」されると、「敵基地攻撃能力」で、「集団的自衛権」も含め、国土を「防衛」することになるが、その力を維持するといい、「日本が紛争に巻き込まれた場合を想定して『継戦能力』を高めていかなければならない」という。首相は既に就任直後の11月、国会答弁でも、「3文書改定前倒し」や「新しい戦い方」を論じており、「無人機の大量運用をはじめとする新しい戦い方や、『長期戦に耐えうる継戦能力』の必要性を踏まえた上での検討を進めていく」と語っている。「インテリジェンス(情報収集、分析)に関する国家機能の強化が急務だ」とも指摘し。司令塔としての「国家情報局」の創設などに向け、「早急に論点を整理する」とも言っている。
▼「国家情報局」と 「スパイ防止法」
前回の三文書、「国家安全保障戦略」、「国家防衛戦略」、「防衛力整備計画」は2022年暮れ、岸田内閣の下で改定されているが、普通10年程度で改定されているが、高市内閣はこれを前押しする考えで、首相は「無人機の大量運用をはじめとする『新しい戦い方』や、長期戦に耐えうる継戦能力の必要性を踏まえた上での検討を進めていく」としている。そして、「インテリジェンス(情報収集、分析)に関する国家機能の強化が急務だ」とも指摘、政府の司令塔「国家情報局」の創設、「スパイ防止法』制定などを計画している。
▼戦争を知らない無責任さが同居
問題なのは、日本が列国の植民地主義に互して、アジア諸国を侵略し、支配してきた歴史について、「何の責任も感じていない」としていることだ。彼女は、1995年3月の衆院外務委で、大日本帝国の戦争責任について見解を問われた際、自身が戦後生まれ(1961年=昭和36年)であることを理由に、「少なくとも私自身は、当事者とは言えない世代ですから、反省なんかしておりませんし、反省を求められるいわれもないと思っております」と公言。「政府の歴史見解は、早急に見直されるべきだ」と主張し、過去の植民地支配や侵略に対する謝罪を批判。日本の加害責任については「反省のしようがない」といったニュアンスの発言を続けてきた。
しかし、日本国憲法は、この侵略を生んだ日本の軍国主義の排除を求め、国民の民主主義の復活強化を求めたポツダム宣言に基づき、国民主権、平和主義と基本的人権の尊重を宣言して制定された。だから日本国民は、その歴史を胸に刻んで、日本国憲法の思想に依拠し、世界に広げていく責任をも持っていると言わねばならない。
「戦争は知らない」という無責任な言葉は、そもそも国政を論じる資格がないことを示しているのではないか? 「知らない」のに、「戦争」を論じ、「長期戦に耐えうる継戦能力」をつくる…。その発想こそ問題である。
(了)
2026/02/06
「統一教会」 と自民党、高市首相
「安倍元首相がわれわれと近いという観点から見れば、高市氏が自民党総裁になることが天の最大の願いであるという解釈もできます」―韓国統一協会のナンバー2、尹英鎬(ユン・ヨンホ)元世界宣教本部長が、韓鶴子(ハン・パクチャ)総裁に出した日々の報告書「TM特別報告」にある記述だという。▼「まことのおかあさま」への報告、検察が暴露
TM報告とは「真(まこと)のお母様」(True Mother)=韓総裁=への報告。統一協会は、韓総裁らが政治資金法違反などで起訴されたが、その際、検察当局が入手したものだという。そこには、誤りや誇張もあるというが、高市早苗氏の名前が30カ所以上も出てきているという。自民党は2022年7月の安倍元首相狙撃事件を受け、同年9月、旧統一教会や関連団体と「関係を一切持たない」方針を決め、徹底するとした。高市氏は「選挙応援なし。金銭のやりとりなし。祝電も当事務所が手配した記録は一切ない」(2022年8月14日)と否定している。しかし今回、新たな疑惑が発覚。何と支援団体には「早苗」と「世界平和連合」の文字をとった「早世会」があり、高市氏のパーティ券を購入していたという。(「しんぶん赤旗日曜版2月8日号) また、「文春オンライン」によると、高市事務所は「世界平和連合の副支部長」を集会に招待している、という。
NHKの党首討論への欠席もこの疑惑を追及されるのを恐れてのことといわれている。
▼世界基督教統一神霊協会(統一教会)、世界平和統一家庭連合
統一教会は、壺や印鑑、経典などの「霊感商材」を高価で売りつけたり、高額な寄付を要求することなどで問題にされてきたが、家庭崩壊を経験した山上徹也被び告が関係が深い安倍晋三元首相を狙撃したことで、改めて政治(自民党)との関わりが問題化した。 「宗教」の顔をしているが、実は韓国を拠点とした「謀略組織」といえる。統一教会は、韓国人・文鮮明が1954年5月、「世界基督教統一神霊協会」として設立、「人類はアダムとエバのではなく、サタンと不倫関係を持ったため堕落したので、メシアである文鮮明と韓鶴子を通じてサタンの血統を絶ち、神の血統に復帰することが必要だと説き、「祝福献金」を求めたり、合同結婚式などを行っている。
▼「勝共連合」という反共組織
その一方で、1968年4月、文鮮明、笹川良一、岸信介、児玉誉士夫らが国際勝共連合を設立、自民党に資金援助する一方で、大衆動員による朝鮮大学設立反対運動、京都府知事選、東京都知事選などへの動員を活発化させた。米国でもこの時期、KCIAを通じて政界工作を行ったため、米下院ではドナルド・M・フレーザー議員をトップとする「フレーザー委員会」が調査。「報告書」を出した。日本でも同じような「政界工作」が推察されるが、問題にできないまま現在に至っている。
反共組織を作り、その国の政治に介入して、支配するというやり方は、米国・CIAが設立以来とっている方法。「統一教会」はKCIAと関わる「謀略組織」として誕生したが、「勝共連合」も「反共主義」を担う共通の組織。その実態も、もっと明らかにされなければならない。
(了)
2026/02/03
「憲法改正をやらせて!」―言うこと自体も憲法違反
▼自衛隊の誇りを守り位置づける…
高市首相は2日、新潟県上越市内での演説会で「彼らの誇りを守り、しっかり実力組織として位置づけるためにも当たり前の憲法改正もやらせてほしい」と述べた。3日付「日経」、「しんぶん赤旗」が報じたもので、「自衛隊を実力組織として位置づけるため、憲法改正をやらせて}というもの。憲法審査会の会長が立憲に移っていることを「残念」と言い、「やらせてください」と話した、という。▼狙いは「九条改正」
昨年10月の高市・自民党と日本維新の会の連立合意では。「憲法九条二項の削除による集団的自衛権の全面容認」をあげ、「二十一世紀の国防構想と憲法改正」を踏まえ「憲法九条改正に関する両党の条文起草協議会を設置する」とし、「令和八年度(2026年度)中に条文案の国会提出を目指す」とし、この「協議会」は既に稼働している。しかし、日本国憲法95条は、「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」と決められている。このため、国会論議ではこれまで、歴代首相、大臣は、政府の公職者として「改憲」を語ることはできないという原則が守られている。
▼憲法九条は世界との約束
1945年8月、日本は「国民をだまし、誤った方向に導き、世界征服に誘った権力や勢力は、排除されなければならない。無責任な軍国主義が世界からなくなるまでは、平和、安全、正義の新秩序は実現不可能だ」(第六項)とする「ポツダム宣言」を受諾し、「国民の中の民主主義的傾向の復活強化に対する一切の障礙を除去」し、「言論、宗教及思想の自由並に基本的人権の尊重の確立」を確認(第一〇項)した。「戦争を放棄」し、「陸海空軍その他の戦力」を保持せず、「交戦権」を認めないとした日本国憲法第九条は、日本の軍国化はあり得ないとするための「あかし」でもあった。
既に「戦争」を前提にした、高市首相の 11月7日の「台湾有事存立事態」発言や、12月23日の「自衛隊の継戦能力(戦闘継続能力)を高めていかなければならない」発言(都内の講演=「朝日」)は、明らかに、アジア諸国との「不再戦」の約束を踏みにじったことだった。
(了)